老舗ホテルの食器
ティーストレーナ、砂糖ばさみ、フォークなど、これらのマークを見て上海の歴史好きの人ならピンとくるに違いない。
これらはブロードウェイマンション(上海大厦)で使われていたものだ。BMとはブロードウェイマンション(Broadway Mansion)の頭文字だ。外灘近くにあるホテルである。ホテルの改築の際に備品を処分したものか、骨董街の複数個所で見つけたものだ。以前、錦江ホテルのものという切り子グラスが大量に売られていて数個購入したことがある。由来は本当かどうか胡散くさかったが、同時期に別な店でロビーにあるようなスタンド付きの灰皿なども出ていたので、やはり備品の処分ルートがあったのだろう。
ブロードウェイマンションの食器は骨董店ではなく食堂でも見つけたことがある。道路拡張前の大名路にあった小さな中華料理屋で数人で食事をしたとき、円卓に並んだ食器に上海大厦の小碗があった。店員によると処分品を買い受け実用品として使用しているとのことであり、旅行の記念品として譲ってもらった。
ホテルの鉄門には今もBMマークが残っている。鉄門も新しくなったのか以前と少し趣が変わったようだが気のせいか。
ホテルは少し前に増築されたが、以前は裏口に珍しいものがあった。時代に取り残されたように、民国時代の寒暖計が壁にかかっていた。万年筆のインク会社の広告が入っているが、ガラス管の紺色の液体までこの会社のインクだろうか。この寒暖計もすでに処分されてしまったにちがいない。
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